この記事では、hololive Official Card Game(ホロライブTCG)とポケモンカードのルールを比較しました。比較により、両者の類似点・相違点を理解し、ホロライブTCGの独自性の理解に繋がればと思います!
- 背景・目的
- 記事構成
- まとめ(お時間ない方はここだけでも読んでください!)
- 個人的な比較の結果
- 比較結果から導き出される考察
- ホロライブTCGとポケモンTCGの類似点
- 1. 場の構成は似ている箇所が多い
- 2. ホロライブTCGにあって、ポケモンにないカード種類は1種類です
- 3. 主なカードの8要素のうち7要素が類似しています
- ホロライブTCGとポケモンTCGの相違点
- 1. 推しとこのゲームを戦いきる! VS 一つのカードにそんなに影響力を持たせていいの?
- 2. 山札を引き直せる VS このままで行くしかない
- 3. エネルギーはデッキを別にします VS いやいや、山札は1つでしょ
- 総論
- 参考文献
- 関連記事
背景・目的
hololive Official Card Game(以下ホロライブTCG)のルール情報が明るみになって以降、TwitterではホロライブTCGがポケモンTCGに似ているという声が多々あります。
確かに、両者には大きな類似点がいくつかありますが、ホロライブTCGならではの世界観や独自ルールもあります。(ポケカも他のTCGも現在やっていないので、主観的でしたらすみません)
そこで、この記事を通じて、ホロライブTCGとポケモンTCGの類似点と相違点を客観的に比較し、ホロライブTCGの魅力や面白さについて理解を深める一助になればと思います。
そもそも、ホロライブTCGのルール自体わかっていないよという方はぜひこちらの記事を見た上で読み進めて見てください。
つきましては、今後のゲーム理解への参考程度にとどめていただけますと幸いです。
またポケモンTCGに関しては、ポケモンWebサイト等を確認しながら情報収集していますが、素人のため誤認があるかもしれません。もし事実と異なる箇所があれば、迅速に記事修正しますのでDMいただければと思います。
記事構成
比較の進め方として、大きく類似点と相違点でセクションを分けます。
相違点のセクションでは、〇〇VS〇〇という形式(左がホロライブTCG、右がポケモンTCG)で両者の違いを説明していきます。
VSという表現を使うのは、違いをはっきりさせるために良いと思ったので使いますが、両ゲームの対立を表す意図は全くないことを明記しておきます!笑
相違点の部分は、ホロライブTCGにあって、ポケモンTCGにない部分を表現していきます。しかし、逆にポケモンTCGにあって、ホロライブTCGにない要素はたくさんあるかと思います。
記事にはポケモンに搭載されている独自システムには言及しませんが、そこに関してはポケモンTCGの魅力になるかと思います。
この記事自体、どちらが良いという議論をするためのものではないということをご理解ください。
まとめ(お時間ない方はここだけでも読んでください!)
個人的な比較の結果
- hololive Official Card Game(ホロライブTCG)の基本的なゲームシステム(場、使用するカード種類)はポケモンカードに類似している部分が多いと感じる。
- ただ、ルールやカード種類の足し算・引き算によって独自のゲーム性・推し活価値向上の側面も十分にある
- 推しホロメンの存在がホロライブファンにとっては独自の推し活体験価値を提供してくれる
- バーチャルで推しているコンテンツが、リアルのTCGで強力な切り札として一緒に戦ってくれる。
- ドローの引き直しルールが試合初動に手を差し伸べてくれる優しい世界(ただし、リスクあり)
- エネルギーを別にデッキを設けることで、ドロー運要素を減らしてくれている
比較結果から導き出される考察
- ”ホロライブファン”にとって配信だけじゃなく、リアルの場でTCGを推しと共にできるのが嬉しい
- “ポケモンカードファン”にとってはルールが類似していることで参入しやすい
- ポケカで培った戦略や基本的なゲームスキルを活かす場としても良いかもしれませんね!!
ホロライブTCGとポケモンTCGの類似点
1. 場の構成は似ている箇所が多い
場の構成は、呼び方や実現方法の違いはあれど、ポケモンTCGと類似している部分が多いのではないかと思います。
以下は、ホロライブの場の全体像を示す画像です。
以下はホロライブの各場に対応するポケモンTCGの場を表現した対応表です。
ホロライブTCGの場には10セクション程度の場所がありますがそのうちの8セクションはポケカにも対応している場がある。(または類似機能を補完するカード等がある)
対応している場合は◯で、対応していない場合は×です。
番号 | ホロライブTCG場名 | 用途 | ポケカ対応有無 |
1 | メインデッキ | ホロメンカード、アイテムカードなどを含む約50枚程度の山札を設置する場所です。ホロメンカードとは、対戦の主体となるカードのことです。(遊戯王で言う、モンスターカード的な) | 山札 |
2 | アーカイブ | 使用済みアイテムカードやHPが0になったホロメンカードを配置する場所です。 | トラッシュ |
3 | バックステージ | 相手からのアーツ(攻撃)を受けない形で自分のホロメンカードを待機させる場所です | ベンチ |
4 | エールデッキ | エールカードの山札を設置する場所です。(約50枚程度)
エールカードとは、各ホロメンが相手のホロメンにアーツする場合に必要となるエナジーのようなものです。ホロメンごとに、必要となるエールの数や色の組み合わせが異なります。 | ×(エネルギーカードは山札と一緒に入れる) |
5 | ライフ | 自身のライフとなるエールカードを配置する場所です。
配置できるエールの数は、推しホロメンのカードに記載されているライフの数値に規定されています。数値分だけエールの山札から開始時に裏向きで設置します。 | サイド |
6 | ステージ | バトルに直接的に関与するホロメンを配置する場所です。
ステージはさらに後続のコラボポジション、メインポジション、推しポジションに別れます。 | 同概念のものはあると思われる |
7 | コラボポジション | メインポジションのホロメンのアーツ(攻撃)とコラボ(強化)するためのホロメンを配置する場所です。 | 場に専用の場所はないけど、トレーナーがそれに当たる?? |
8 | メインポジション | メインで戦うホロメンを配置する場所です。 | バトル場 |
9 | 推しポジション | 推しホロメンを配置する場所です。
推しホロメンとは、おそらくデッキで1枚のみ入れられる切り札的カードのことです。推しホロメンには、自身のライフとなる情報や推しスキル(必殺技のようなもの)が記載されています。 | × |
10 | ホロパワー | 各ターンにプレイヤーがコラボするごとに1枚メインデッキから裏返しの状態でカードを配置する場所です。
ホロパワーに配置してあるカードの枚数に推しホロメンの推しスキルが発動が依存しています。 | × |
参考:https://www.pokemon-card.com/rules/howtoplay/basic_rules/03.html
2. ホロライブTCGにあって、ポケモンにないカード種類は1種類です
No | ホロライブTCG カード種類 | カード用途説明 | ポケモン対応有無 |
1 | ホロメン | 対戦の主体となるホロメンが記載されているカードのことです。(遊戯王で言う、モンスターカード的な) | ポケモン |
2 | エール | エールカードとは、各ホロメンが相手のホロメンにアーツする場合に必要となるエナジーのようなものです。ホロメンごとに、必要となるエールの数や組み合わせが異なります。 | エネルギー |
3 | 推しホロメン | 試合を左右する必殺技(推しスキル•推しスキルSP)とライフポイントを規定する大事なカードです。自分が好きな推しのカードを一枚選び、配置すると思われる。 | ×(押しホロメンほど、ゲームに影響する要素を持ったカード種類はない?気がしております) |
4 | アイテム | 基本的には使い切りの形式で特殊な効果を得られるカード。例えば、ホロメンの攻撃力を一時的に上げたりできるなど。 | トレーナーズ |
参考:https://www.pokemon-card.com/rules/howtoplay/basic_rules/01.html
3. 主なカードの8要素のうち7要素が類似しています
これは、類似というより、ほとんどのカードゲームの主なモンスターカードの要素が似ていると思いますので、特に深く言及する必要はないかもしれません。
その意味では、そのスタンダードを作ったポケカは本当にすごいと改めて思います!!(勝手な推測ですが、ほとんどのゲームはそこから足し引きしながら独自の世界観を築くのではないでしょうか?)
念のため、以下にホロメンカードの要素一覧とポケカでの対応表を記載します。
こちらも、例外を除くカードの8要素のうち7要素が類似要素があるのではないかと思っています。
番号 | カード要素名 | 説明 | ポケカ対応表 |
1 | Bloomステージ | ホロメンカードの進化段階を示しています。 | 進化 |
2 | ハッシュタグ? | 体験会では言及されなかったが、共通のハッシュタグを持つことで適用される特殊能力等があるのではないか?という仮説はあります。ただ、これは全くの推測です。 | × |
3 | カード名 | ホロメンのカードの名前です。 | モンスター名 |
4 | 属性 | カードの属性を表しています。体験会時点では、白・黒・緑の属性が確認できました。今後増える可能性もあります。 | タイプ |
5 | ホロメンHP | ホロメンが耐えられるアーツの数値を表しています。相手のアーツによって、HPは減少します。 | HP |
6 | 特殊効果 | 体験会では言及されなかったが、特殊能力が記載される欄と思われます。特殊能力には、おそらく登場時に発動できるRealizeやコラボ発生時に発動できるColaboがあることを観測しています。 | 特性 |
7 | アーツ(攻撃) | 相手のホロメンのHPを減少させるための効果です。赤枠内の左にある黒いマークはアーツをするために必要なエールの種類を示しています。赤枠内真ん中は技名を表しています。右側はアーツの攻撃力を表しています。 | ワザ |
8 | 不明 | ここは体験会時には言及されませんでしたが、マークによって何らかの制限がかかるかもしれません | ?(そもそもホロTCGが何か不明) |
9 | 制約等? | カードによって、制約等が記載されるケースがあるようです。例えば、強ホロメンには、アーカイブ時に消費するライフが4枚になるなどの制約があることを確認しました。 | おそらく、EX・ Vルールのような特別カードにあるもの |
参考:https://www.pokemon-card.com/rules/howtoplay/basic_rules/01.html#anchor-1
ホロライブTCGとポケモンTCGの相違点
ここからは、ホロライブカード特有のものをVS形式(左側がホロライブTCG・右側がポケモンTCG)で挙げていきたいと思います。
1. 推しとこのゲームを戦いきる! VS 一つのカードにそんなに影響力を持たせていいの?
個人的に、ホロライブTCGの最大の特徴である推しホロメンの存在は、ゲーム性とファン心理にかなり大きな影響がある要素なのではないかと思っています。
- 推しホロメンのゲーム性観点での効果はざっくりと以下のようなものがあります
- 場に試合を通して存在できる
- 推しスキルという、通常のアーツよりも強力なアーツを備えている(使用に制限はあり)
- さらにさらに、推しスキルSPを搭載していて推しスキルよりも強力な能力を試合で使うことができる。
- 推しホロメン存在はファン心理としてざっくりと以下のような効果があるのではないかと思います
- 推しと一緒にバトルすることで、推しと「共創」する感覚を与えてくれる
- 推しホロメンには、通常のホロメンカードと比較して、特別な影響力をゲームにもたらします。
- 自ライフの枚数を規定する。
- 強力な技を持ち合わせています。
- ポケモンで言うなら、自分の相棒ポケモンがずっと場に出せてさらに通常わざとは別に強力な力を持っているわけです。
2. 山札を引き直せる VS このままで行くしかない
ホロライブTCGの大きな特徴として、試合前準備のドローを引き直せることが挙げられます。
プレイヤーが初期に7枚カードを引いてゲームを開始する点はポケモンカードも一緒ですが、ホロライブTCGではその段階で手札が芳しくない場合に、すべての手札を山札に戻し、前回より1枚少ない枚数の手札を引き直せます。
おそらくですが、限度の1枚までは引き直せるのではないでしょうか。
個人的な見解では、これはプレイヤーの試合初動の選択に大きく影響するゲーム性なのではないかと思います。
引ける枚数が少なくなることで、次回良いカードを引ける確率を低下させるリスクも付いてくるので、バランスとしては良いのではないかと個人的に思っています。
つまり、初期の手札ガチャ失敗に対して、リスクを負うことで打開する選択肢が与えられているわけですね。
全く手札が良くなくて、試合全体がぽしゃんするといった事態に対して選択肢を持てるのは嬉しいのではないでしょうか?
3. エネルギーはデッキを別にします VS いやいや、山札は1つでしょ
こちらも、ポケモンカードでいうところのエネルギーの専用デッキを別途(エールデッキ)設けて、ターンごとにメイン山札とエネルギーデッキからドローすることができます。
エネルギーカードの引き運を減らし、プレイヤーとしてはよりモンスター(ホロメン)の引きに絞って戦うことができて、運要素の削減と試合のスピード感の向上につながるのではないかと個人的に思っています。(ここは、両ゲームともに他要素がたくさん絡まって試合速度が定義されるので、明確に比較はできないかもですが)
結果として、早いテンポで対戦を回せることで、たくさんの人とプレイできることになるのかな?
Hololive Official Card Gameがコンセプトに掲げる共創/競争を促しているのではないかと勝手に推察しています。(誰視点やねん、そして若干言い過ぎかも)
総論
この記事では、hololive Official Card Game(ホロライブTCG)とポケモンカードのルールを比較しました。
バーチャル世界だったものが、リアルでも推し活ができる。ホロライブを推しているファンにとってはそれだけで固有の価値なのではないでしょうか?(それは、ポケモンがアニメからカード化した時にポケモンファンが感じたことと同じかも?)
ポケモンや他のTCGとの比較というよりも、”ホロライブファン”にとって、配信だけじゃなく、リアルの場のTCGを推しと共にできるのが嬉しいということになるのではないか。(そんな世界観になったらいいなぁ)
そんなことを思いながら、記事を書いておりました!
また、両者には類似したゲームシステムがあることを指摘しました。それはつまりポケカファンにとって参入しやすいということにもつながります。ポケカで培った戦略や基本的なゲームスキルを新たな場で活用する世界線もポケカファンの人にとってはあるのではないかと思います。
ここまで長々とお付き合いいただきましてありがとうございます。ここまで読んでくださった方は本当に感謝です。(もっと文章を簡潔に伝えられるようになりたいです。笑)
これからは、もっと良い分析ができるようにポケカや他のTCGを勉強しなければ!
参考文献
- TCG経験豊富なゆうひさんとの会話から学ばせていただきました。ありがとうございます。
- 翻訳姫さんの以下投稿は、ホロライブ推し視点でのホロライブTCGとしてなるほどなぁと勉強にさせていただきました。ありがとうございます。
- 豊富なTCG経験から、TCG関連のわかりやすい記事の書き方までDMでフィードバックしてくださるALPHAさん。自分は、マジでど素人なのでありがたいです。
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